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2021/07/10

PC上でXCSoarを使う方法(その3)

  前回まで、CondorとXCSoarとの接続方法、XCSoarへのマップ、ポーラーの読み込みについて説明したので、今回はCondorタスクのXCSoarへのインポートの仕方について説明します。


【CondorのタスクファイルをXCSoarのタスクファイルに変換するツールの導入】

 前回、ポーラーをダウンロードしたCondorUTillのサイトからCoTaCo(COndor TAsk COnverter)というツールをダウンロードし、Zipファイルを解凍します。このツールはWindows上でインストール必要はありませんので、お好きなところにフォルダーごと保管してください。

 

【CoTaCoを使ったタスクファイルの変換】

 CoTaCoでは、①Condorタスクファイルの読み込み②シーナリーに対応したXCSoarのマップの読み込み③変換データの書き出しへと進みます。

 CoTaCoはツールをダブルクリックして起動することもできますし、Condorタスクファイルをドロップしてファイル変換を始めることもできます。その他、Condorのフライト前に自動的に読み込んでXCSoarに流し込むこともできるようですが、私にはそのためのScriptを整理するのが面倒なことと、普段は外付けのタブレットを使っていることから変換後に手作業でファイルをタブレットに転送しています。

 ①すでにCondorのタスクファイルがある場合は、ツールを直接開いてタスクファイルを選択する、あるいはファイルエクスプローラーからタスクファイルをドラッグ/ドロップで起動します。オンラインタスクサーバに参加しているときは、サーバ接続後フライトに入る前にCondor上でいったんタスクを保存し、そのデータを読み込み/変換します。そのため、事前にCondorのタスクファイルをCondor Club等から入手できるときはよいのですが、入ってみないとタスクファイルが作れない場合はエントリーに時間の余裕をもって進めてください。オンラインサーバに入るときは、バラストの準備やタスク/気象の確認など結構忙しいので、さらにXCSoarのタスク変換/転送が入ると大事なことを忘れてしまうことが多く注意が必要です。

 ②さて、次にタスクが設定されたXCSoarのマップデータの読み込みに進みます。PC上でXCSoarを使う場合は(その2)で説明したようにCondor Clubからマップをインストールしている場合は、XCSoarのデータフォルダーに入っているので、初回だけはどのファイルか選択する必要がありますが、一度選択すると次回からは聞かれなくなります。もしこの紐付けを間違えてしまった場合は、その情報はCoTaCo_maps.tx というファイルに保存されていますので、このファイルを適当なテキストエディターで開いてシーナリーの該当するところを消去してからもう一度設定してください。同じシーナリーのタスクであれば、二回目以降はこの②の手順はスキップして次に進みます。

 ③最後にCoTaCoから保存先はどこですかと聞かれるのでXCSoarのデータフォルダーの中に適当なフォルダーを作ってそこに保存してください。この保存先も最初の時だけで次回からは出てきません。

 ④さて、一度タスクの変換をしたところでAATのタスク読み込みのための設定を行います。実は一度このツールを回してあげないとCoTaCoの設定ファイルができません。ということで、CoTaCoのあるフォルダーに新しく作られたCoTaCo.iniファイルを適当なテキストエディターで開いてください。

 Condorのタスクファイルには通常のスピードタスクとAATを区別できないので、便宜上、半径5km以上のTPがあるタスクをAATタスクとして自動認識するように設定します。CoTaCo.iniファイルを眺めてAAT modeと書いてあるところを探し、デフォルト値の0を2(=auto-detect)に修正して保存します。そうすると次回から最低飛行時間を入力する画面が出てくるのでAATの場合は時間を分で入力し、通常のスピードタスクの場合は最低飛行時間として0を入力します。

  

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 ところで、事前にタスクの攻め方を研究する場合、Condorでは世界中のエリアを飛び回っているので少し困ったことが起きてしまいます。マップが前回XCSoarを終了したときの緯度経度の地点を表示しているので、前回と違う場所からスタートするときはマップもタスクも全く画面に表示されていない時があります。そうした場合は可能であれば一度Condorでタスクを立ち上げてFree Flightを行ってGPSデータをXCSoarに伝えてあげると出発点がマップ中央に表示されてきます。

 次にAATのタスクの攻め方を検討するときのコツですが、いったんタスクを読み込んだ後に機体・バラストを設定してからMC値を1.5、2.0、2.5、3.0、3.5などと入力してみてください。そうするとMC値に合わせて推奨コースが変わるので、どういう飛び方をするとスピードを最大にできるのか示されてきます。以下、タスクを載せておきますので、試しにダウンロードしてXCSoarがどんな風に使えるのか試してみてください。右図で推奨TPのところに弧が描かれているのですが、これはこのラインより遠くまでいけばタスクの距離が稼げるということですので、この弧を見ながら効率的なフライトをしてください。

 通常のスピードタスクはTPに必ず到達しないといけないですが、AATでは気象や地形を見ながら自分で判断しなくてはいけないので、自由度が高く、初めはとっつきにくいですがだんだん面白くなりますのでぜひチャレンジを続けてください。(NT3) 

 7月10日(土)JP Saturday Flight (エントリー時間 20:50~21:20)

  Condor +XCsoarタスクファイル

 


 









2021/07/03

AAT/S (Speed Assigned Area Task)

  7月のJP Saturday Flightはこれまでと違ってAATというタスク形式のレースを行います。

 AATまたはAAT/S、Speed Assigned Area Taskといって、大ざっぱに言うとフライト時間を一定にして、パイロットが自由にTPを決められるタスク。速い人は遠くまで飛んで平均速度を上げ、遅い人は短く飛んで、タスクラインを全選手がだいたい同じころに飛んでいく協議方式です。この方法だと、遅い人でもおいてきぼり感を感じることが少なく、一方で上級者は地形と気象条件で都度都度判断を要求されながら自分で仮想TPを考えなくてはいけなくて、幅広いレベルの人が同時に楽しめるレース形式となっています。

 それでは、もう少し詳しく説明していきましょう。


1.タスク例:7月3日のタスクは右のようになっています。

スタートライン:幅6km、海抜1,500m以下

第一レグ:62km、第二レグ:76km、第三レグ:41km、合計178.6km

TP1は半径30kmの円、TP2は半径20kmの円になっていますので、一番短いコースをとると87.65km、一番長いコースをとると273.02kmのフライトをすることができます。

今回のタスクでは最低飛行時間を1時間30分としています。

AATでは最短時間を競うのではなく、平均速度を競います。そのため同じ時間で飛んでくるならできるだけ遠くまで飛んできたほうが平均速度が高くなり、高い得点を取ることができます。パイロットはそれぞれがこの大きな円の中で自由にTPを設定することができ、距離の計算はOLCのようにPCで一番遠くまで行った地点をGPSデータから検出して自動的に距離計算をして速度を求めるようになっています。

さて、では既定の時間より早くゴールしてきた人、たとえば最短距離を使って1時間ちょうどで帰ってきた人はどうなるか。最短距離は87.65km、それを1時間で飛んできたのですが、計算に使う飛行時間は最低飛行時間の1時間30分となります。そのため、平均速度は

87.7km÷1.5h=58.5km/hとなります。

一方、タスク通り178.6kmをちょうど1時間30分で飛んできた人は

178.6km÷1.5h=119.1km/h

なお、最低飛行時間以上に飛んだらどうなるかというのは、サーマル条件や地形などさまざまな要因があるので難しいのですが、単純な平地でサーマル強度や出現する確率が全く同じ状況であれば、最低飛行時間以上に飛んだ場合はスタート時点での高度を十分に生かすことができず、長く飛べば飛ぶほど平均速度が低くなります。

そこで、フライトの理想は、自分の持てる最大限の技量を使って遠くまで飛び最低飛行時間をちょっと過ぎる時間でゴールすることということになります。

2.AATの飛び方

 AATを攻める場合、大事なのは飛行途中にタスクを何分飛んだかわかるようにしておくということです。残念ながらCondorのPDAではタスクスタートからのストップウォッチ機能がついていないので、XCSoarなどの外付けのフライトンピューターを使うか、フライト中にTabキーを押してRealtime Scoringで自分のタスクタイムを確認してください。いつもは私の設定するタスクではRealtime ScoringはOffにしてありますが、今月はOnにしてあります。

 この時間を見ながら各レグでどのくらいの時間をかけながら進んでいくのか、AATではフライト前に考えておく必要があります。普通の三角の場合は最初のエリアではできるだけ深く距離を稼いで、最後のエリアで最終調整をしながらファイナルグライドに入ります。つまり、時間に余裕があれば距離を伸ばし、時間が足りないと思えば手前の方でファイナルグライドに入るということです。

 さて、このファイナルグライドに入るタイミングを計るのが結構難しくて、通常ファイナルグライドはかなりのスピードになるので、旋回中にPDAを見てゴールまで後何分かかるかを確認していても、いざFGに入ったときにもう一度PDAを見ると予想よりもかなり短い時間でゴールすることがわかったりします。そうした場合はタイミングにもよりますが、もう後戻りは聞きません。時間と高度のロスに耐えられるだけのものがあればもう一度きびすを返して攻め直すことができますが、その判断は難しいところです。


3.フライトの実例

 右の軌跡は私が練習用に作ったタスクで、シーナリーはLiban、距離は182.1km (min: 110.4km, max: 256.6km)、最低飛行時間1時間30分、TP1/TP2のエリアはそれぞれ20kmとなっています。風はそれほど強くないですが西風なのでリッジが使えそうといったところです。

 私は今回は第一レグでは少し奥間で入ってから、リッジを使って第二レグを進み、TP2エリアをわずかにかすめて距離を稼ぎました。

 衛星写真では分かりにくいのですが、第二レグのタスクライン上にもリッジがあるので最初はそちらを進もうと思ったのですが、雲底が低くゴールに戻るのが難しそうだったのでそちらを通って奥に行くのをあきらめました。

 一度この画像をクリックして拡大してみて欲しいのですが、最終的な距離計算は赤の点線の三角の距離が自動計算されてスピードが出されます。結果は1:37:41、距離181.24km、スピードは111.32km/hとなりました。


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 AATではAssigned Area半径は数10kmの設定となり、結構現場に行ってから積雲のラインやサーマルの強さなどの状況を見ながら判断することになりますが、やはり事前の地形の確認と気象状況を予想した上での作戦を考えておく必要があります。

 この解説記事を書くのがかなり遅くなってしまいましたが、今日のタスクに参加するときの参考になれば幸いです。ご質問などありましたらこの記事へのコメントやTwitterでどうぞ。


(参考)

Youtube:以下英語版ですがYoutubeのキャプション、自動翻訳を使うと結構わかると思います。

AAT Tactics - Gliding 4分ほどの解説。ルールを簡潔に説明しています。

AAT Tasks: Mater Them To Improve Your Contest Flying! いつものPure Glideのページ。さまざまな状況にどう対処するかが解説されています。


XCSoarマニュアル AATを攻めるときはできればXCSoarなどのフライトコンピューターがあると便利です。Oculusでも多くの方が工夫して使っているようです。

XCSoar v6.4 マニュアル 日本語訳 38ページ「AATタスク, Manual Arm」

XCSoar v7.7 マニュアル 英語版 63ページ「Assigned Area Tasks」




2021/05/26

CondorのPDAの使い方(各画面解説、Final Glide)

 CondorのPDA:Flight Computerは自由度は少ないですが意外と優秀で便利です。フライトに入ったら自動的にタスク、ポーラー、バラスト量が自動的に入力されていて、風向風速もフライト中に自動検出して計算に反映されています。普段、私は8インチタブレットをWifiで繋いでXCSoarを使っているのですが、そちらを使うためには、まずはタスクをXCsoar用に変換して読み込み、ポーラーデータを正しく選択するために機体を選んでから水バラストの量を入力と結構面倒です。機体の選択やバラストの入力を忘れるとMC計算や到達高度の計算が狂ってしまうので気が付かないでいるとかなり無駄なフライトをしてしまうので注意が必要です。

 では前置きはそのくらいにして、高性能なCondorのPDAの使い方について説明しましょう。

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 まずはCondorのPDAの各画面の説明をしましょう。キーボードの1から4までを叩くことで次の画面を呼び出すことが出来ます。そのほか、Mキーで順番にトグルすることもできるのですが、それについては後ほど説明します。

(Screen 1)
 Moving Map。実はここで右図のように衛星画像が表示されてしまうと地形がよく判らなくてフライトにはあまり役立たないので、フライトに入る前にタスク確認画面で表示マップを切り換えて見やすいものにしておきましょう。シーナリーをインストールしたときに見やすいマップが添付されていない時はCondor ClubのGoodiesを調べてみると便利なLandscape Mapがアップされている時がほとんどです。お気に入りのものをダウンロードしておきましょう。

 さて、1をもう一度押すとマップ表示無しのGPS画面になります。これをレーダー画面と読んでいる方が居られましたが、ガグルを組んでいるなどの他機の確認に便利だと思います。お好みでどうぞ。

 もう一つ重要なのはPDAの拡大縮小キーのPgUpとPgDn。これを使ってマップの拡大縮小をします。

(Screen 2)
 Navigation。ほとんど使うことがないという方もいるようですが、私は巡航時やまもなくTPに到達するという時にはしばしばこの画面に切り換えてTPの方角と距離を確認しています。

BRG(Bearing):次のTPに向けて進むべき方角
HDG(Heading):グライダーが進んでいく方角(Headingとは機首が向いている方角のことだと思うのですが黒丸を真ん中に合わせると偏流を取った上でTPに向かう方角が表示されているように思います。)
DIST(Distance):次のTPまでの距離
VMG(Velocity Made Good):目的地に向う速度、つまり地上速度のこと。風が強くて偏流なんか取ってると、大気速度より遅くなるし、追風だと大気速度より早くなりますね。
TTG(Time To Go):TP到達までの時間
ETA(Estimated Time of Arrival):TP予定到着時刻

(Screen 3)
 Final Glide画面と呼ばれますが、Final Glideに向う時だけでなく、それ以前のサーマリング中や巡航の時にも自分の状況を確認するのに使います。使い方はまたあとで。

MC:マクレディー値
DIST(Distance):次のTPまでの距離。
DH(delta hight):現在のグライダーの高度とTPの高度差
DDH(delta delta height):このままMC速度で飛んでTPに到達した時のグライダーとTPとの高度差
TTG(Time to go):TP到達までの時間
ETA(Estimated Time of Arrival):TP予定到着時刻

 この画面でもPgUpとPgDnを使うと次のTPだけでなくその先のTPを選択して必要高度を表示することができます。 

(Screen 4)
 Thermaling/Wind。4を続けて押すとサーマル画面とWind画面の切り替えが出来ます。サーマル画面では赤のラインがプラス、青のラインがマイナス。サーマル旋回中にどのあたりが上がりが強いかの確認に使います。Wind画面での風向風速の確認は山岳フライトでは要所要所で行いましょう。風が地形を巻き込んでいて風向が変わっていることがあります。



(画面切り替え)
 さて、これらのPDAの画面切り換えですが、フライト中、キーボードをよく使う方は1から4までのキーを直接叩けば良いのですが、私はフライト中はほとんどキーボードを使わないのでMキー(Handheld next screen)をジョイスティックの親指ホームポジションにあるボタンに登録して画面切り換えをしています。(Screen1→Screen2→Screen3→Screen4(Thermaling)→Screen4(Wind)→Screen1に戻る)Handheld next screenボタンについてはマニュアルにはなぜか記載がないのですが、Input設定画面を見るとデフォルトでMキーに設定されています。この機能を使うとジョイスティックのボタン一個で画面切り替えが出来ます。片方向だけなので行き過ぎてしまうともう一周しないといけないですが私は便利に使ってます。ジョイスティックにボタンがいっぱいついている方はお試しあれ。


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 ではScreen3のFinal Glide画面の使い方をもう少し詳しく説明してみましょう。

(ファイナルグライド時)
 さて、まずはMC値についておさらいですが、マクレディー理論によるとタスク中は次のサーマルの平均上昇率を予想してMC値を設定し、巡航速度をMC値に対応する速度に合わせるとタスク時間を最短にすることができるとされています。

 しかし、ここがゴール前の最後のサーマルと思ったら、そこでは今回っているサーマルでの平均上昇速度、バリオがどのくらいを差しているかをMC値として入力します。全周同じ上昇率で上がっているわけではないので難しいのですが、そこは感覚で設定することになります。MCの値を設定したら、今度はDDHの値を見てあとどのくらい上昇したらファイナルグライドに入ってよいか考えます。ここでは-105mとでているので、あと105m上昇する必要があるということが分かります。実際には旋回を終えてから巡航速度に遷移する際に大きく高度低下があることや、その後に沈下にはまってしまうリスクを考えると、100〜200m余裕を持つと良いといわれています。慣れてくるとこれがどんどん小さくなります。上級者になると、距離にもよりますが、サーマルの状況や地形を考えてDDHがマイナスのままファイナルグライドに入って、ドルフィンやリッジで高度を稼ぎつつ最短の時間でゴールに向かっていくことがあります。



 次にファイナルグライドに入ったら、バリオをV(Vario)モードからS(Speed)モードに切り替えて、バリオの指示が0になるような速度で巡航します。そうすればPDAの赤丸は十字の真ん中で一定になるはずなのですが、途中に沈下帯があったり、サーマルがあったりするとこの位置が変わり、DDHもプラスになったりマイナスになったりします。あまりそれに振られてしまうとよくありませんが、時々チェックしておいて必要に応じでMC値の修正をしながら無駄に高度を余らせないようにスピードフライトをしましょう。

 なお、Condorではゴール高度が自動的にPDAに入力されていますので、DDHが0になったところがゴールの制限高度です。AGLで飛んでいる人でゴール高度(MSL)とゴール地点のMSLの確認を忘れた場合でもPDA画面のDDHがプラスになっていれば大丈夫です。

 とはいえ、ゴール直前に小山があったり、森があったりすると、ぎりぎりの高度でゴールに向かっていた場合に乗り越えることができず最悪クラッシュしてしまうことがあります。スタート前にゴール付近の地形は十分確認しておきましょう。障害物がある場合はファイナルグライドにその分マージンを加えることが必要です。

(最後のTPの前にファイナルグライドが始まる場合)
 このFinal Glide画面ですが、最初の表示では次のTPまでの情報が出てきます。でも例えば最終レグが意外と短くて最後のTPを回る前にファイナルグライドになる場合はどうするかという問題があります。その時はMoving mapの拡大縮小キーと同じPgUp、PgDnキーを使って、もう一つ向こうのTPまで、さらにその向こうと切り替えることができます。

 右の画像では+1と出ているのでゴールはTPを一つ越えた向こうにあることがわかります。数字が黒字の場合は次のTP、赤字になっている場合はそこがゴールであることがわかります。このPgUp、 PgDnキーを使っていくと、ファイナルグライドになっていなくてもゴールまでにあと何m上昇しないといけないかがわかります。例えばスタート前に今日のMC値を予想して入力した後にPgUpキーを何回かたたいて数字が赤字になった時のDDHの値を見ると、今日のタスクでは合計で何mの上昇が必要かわかるのでそれを作戦に役立てたりします。

 なお、この時に気を付けないといけないのは、DISTの数字は目的のTPまでの距離であって、直近のTPまでの距離ではないということ。この画面だけ見てるといつの間にかTPを過ぎていて無駄な距離を飛んでしまうことがあります。+1とか+2のまま飛んでいるときは注意してください。

(タスク途中のサーマリング時でのFinal Glide画面の使い方)
 私はこの画面をタスク途中でもよく使っています。これを使うと次のTPの到達予想高度がわかります。例えばDDHが800mと出ていると、そのままMC速度で飛んだらTP上空800mで到達するだろうということがわかります。

 ざっくりした考え方で、TP後に風上に向かう場合はできるだけ高い高度で通過した方がよくて、TP後に風下に向かう場合は通過後にL/Dが稼げるので少し低くてもよいとされています。また、スピードフライトのために雲底高度の半分までは直進してよくて、その途中では強いサーマルでもなければスルーしてよいが、半分近くなったら近くのサーマルに向けて方向を変える、半分を切ったらサバイバルモードに入れと書いているのを見たことがあります。

 そうした作戦を考えっつ、次のTPをどのくらいの高度で通過するのかサーマルの状況や地形を見ながらフライト中にもこまめな作戦の修正を行ってください。

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 以上、PDAの使い方、特にFinal Glide画面の使い方を後ろから順番に説明しましたが、意外とCondorのPDAは使いやすいのでフライト中に積極的に使ってタスクタイムを縮めることにチャレンジしてください。特にゴール時に無駄な高度を残さないようにすることが一番大きな短縮要因だと思います。

 一つだけこのPDAの欠点を言うと、Moving Mapで地形の把握が難しいこと。人によってはマップが常に北が上にあって、進行方向を上にすることができないことを残念に思うかもしれません。

 私は地形の把握のためにタブレットをつないでXCSoarを使って調べながら飛んでいます。iPhone/iPadの方はiGlideというアプリがあってCondorでも利用可能です。iGlideは有料ですが購入して使ったことありますので、もしご希望ありましたら解説をアップするのでコメントください。

 このポスト皆さんのお役に立ちましたら幸いです。😌 (NT3)

2021/01/23

レースにおける良いスタートの切り方 

  Condorのタスク・サーバに入ってレースに参加する時は、やはりスタートが一番肝心である。ここで失敗すると結構苦しくなってそのまま不時着してしまうパイロットも多い。では、どうすると良いスタートが切れるか。。。まずはあまり地形条件を考慮しないですむサーマルタスクで考えてみよう。

(ポイント)

 ①自分は今日はどういうスタートをするのか、スタート前に高度を稼ぎながら作戦を考え、②スタートラインは最大高度少し下で通過し、その後、巡航速度まで丁寧に機首上げして高度を稼ぎ、③最短距離で最初の積雲に向かって、がっちりサーマルに入り充分に上がる。

 通常スタート高度は1,000m〜1,200m。今回のKanto Gliding Cup 2021では全タスクで1,200mに設定。スタート前に気象を確認してもらえれば分かるが、雲底高度はだいたい1,400m〜1,700m。スタート後にまずは雲底まで上げることが出来るとその後の余裕が出来て落ち着いて飛ぶことが出来る。しかし、最初のサーマルで失敗するとどんどん余裕がなくなり、その後は余計な高度低下を避けるために巡航速度もぐっと下げなくてはならない。そうするといきなりタスクスピードが落ちてしまうし、高度が低いとサーマルの強さも弱いので高度回復に余計に時間がかかってしまってさらにタスクスピードが遅くなるという、いきなり大きなハンデをしょってしまうので辛い。

 そのため、どうやって良いスタートを切るかをフライトが始まったときから考えていなくてはならない。

(地上待機、曳航中)

 CondorでR/Wに入ったとき、既にポイント①は始まっている。R/Wでは摩擦や土手などの影響で上空とは風向風速が異なっていることが多いので必ずR/Wに入ってくる前にタスク画面で風向風速を確認しておく。まずはぐるりと見渡して、積雲の様子を確認、曳航中も積雲の様子やスタートラインがどこにあるのか、他機はどこで上がっているのかを確認。あまり時間はないがぼやっとせず、周りをよく見て、どの積雲で上昇を始めるかイメージ作り。他機の上がり具合も要注意。がんがん上がっているのか、ぼちぼち消えかけているのか、そこまで考えること。離脱後は曳航機の旋回方向を確認後、直ちに積雲に向かい高度獲得を始める。離脱高度に近づいてきたときに、運良く積雲の下を曳航し、さらに強いプラスを感じたらそのまま離脱して上昇を開始しても良い。

(スタート前、サーマル上昇中)

 サーマル上昇中も、PDAのマップを見てスタートラインの後ろ側に移動するにはどの積雲を使うとよいか常に考える。最初のサーマルで上昇したまままっすぐスタートに向えることもあるが、逆に積雲がどれもスタートラインから遠すぎてどうしても指定の最高高度でスタートラインを越えることが出来ないこともある。また、その日の気象条件を理解するには、出来ればいくつかのサーマルを試してみる方が良い。サーマルの強さはどのくらいか、粒はそろっているか、雲底まで上がってみて縦方向のサーマルの強さの分布はどうかなど、情報はあればあるほど良い。そして、得られた情報を使ってスタート時のMC値を設定し入力する。理論的にMC値は次にはいるサーマルの平均上昇率であるが、これを適切に設定出来るかどうかが結構タスクスピードに反映する。そのために、上級者はスタート前にいくつかのサーマルに入ってみたり、下から上まで上がってみて具合を見るのである。慣れてない人、Airborneで始まっていきなりスタートする場合などサーマルの強さの想定が難しい場合は私はMC値を1.5にすることをお薦めしたい。まぁ無難な数値と言えるであろう。

 さあ、充分な高度まで上がったら、次はどういうラインでスタートを切るか再度確認を行う。TP1の方向に飛んでいくのに出来るだけ多くの積雲の下を飛びたい。一方、一番近くの強そうな積雲にいち早くたどり着いて早速雲底まで上がりたい。どこのラインがいいだろうか。サーマル上昇中もそんなことを常に考えながら飛んで欲しい。

 スタートラインは通常長さ6km、長いときは10kmもあることがある。充分な幅があるのでスタート後にどう飛ぶかは良〜く考える。理論的にはタスクラインの風上側にずれたところからスタートするほうが飛行経路が短くなる。サーマル中にドリフトするのでどんどん風下側に流されることを考慮すると、あらかじめ風上側から飛びはじめるほうがロスは少ない。

これはDay1タスクをもう一度ASW-20で飛んだときのもの。先行するASW-19は積雲がいくつか重なって発生しているところにスタートラインの左端の方からスタートしているが、右側の積雲がもっと近そうなので、スタートラインの右の方からそれを狙ってみることにした。


(スタート)

 さて、スタート地点が決まれば、ラインに直角にポイント②に書いてあるスタートをするわけだが、スタート高度の少し下でVne速度で横切るのが理想。Club機の場合、まずは200km/hとするのが無難。(ただしVneというのはあくまでCondorの中だけ。非常に危険なフライトになってしまうので、実機では170km/hくらいで制限がつけられるようだ。2022.2.20追記)

 スタート高度の200m上くらいからビューンと速度をつけ、Club機で200km/hくらいまでスピードを出して、スタート高度20mくらい下のところを水平飛行、最初はダイブを使って高度処理しても良いが200km/hの速度を維持しながらスタートラインに持っていく。その後CondorのTask Startの合図でゆっくり機首上げして高度を稼ぐ。オーディオバリオはクルーズモードに切り換え、設定したMC速度でまっすぐ最初の積雲に向う。

 この動画はDay1タスクをASW-20でもう一度飛んだときのもの。フラップは使わないでスタートしている。スタート場所、最初の積雲を決めたあと、1,400mからスタートラインに直角に200km/hくらいまでスピードつけて高度処理。PDAのスタートエリアが赤から緑に変わったらスタート高度まで下がったということなので、そのまま高度を維持。スタートラインを越えたら丁寧に機首上げをして速度をMC速度まで落とす。今回はMCセットとバリオをクルーズモードに切り換えることを忘れていたのでスタート後慌てて行っているのがちょっと恥ずかしい。プランBの無いスタートだったが、スタートからほとんど高度を落とすことなく最初のサーマルに入り高度を稼ぐことができた。

(最初のサーマルで高度を稼ぐ)

 さぁ、ポイント③でまっすぐ積雲に向うのであるが、最初のこの積雲がくせ者。いきなりスカでプラスに当たらないこともあるので常にプランBは考えておくこと。安全策をとって前後に二つ積雲が並んでいるところを最初のサーマリング目標とすることもあるが、外れた場合に一瞬で次の積雲に向うか、それとも後戻りしてちょっと横にずらしてもう一度同じ積雲の下を探ってみるかを決めなくてはいけない。ここでチャレンジが外れてしまうと結構苦しい。

 そういう意味では先行機が回っている積雲に向うのは安全策であるが、技量が伴わない時は結構危ない。そういうサーマルは後ろからもどんどん突っ込んでくるので多くの機体がガグルを組むことがある。スタート前に作戦は充分に考えよう。

 私がCondorで飛んでいてどなたかに教えてもらったのは、巡航は雲底高度の半分まで。回り道は出来るだけ避けてタスクライン上をまっすぐ飛んで、半分の高度に近づくまで伸ばしていいが、半分まで行ってしまったらかなり危険ラインでその後は最適L/Dで最も近いサーマルに向わなくてはいけない。雲底が1,500mであれば、危険ラインは750m。スタート高度が1,200mだとあまり余裕はない。だから、最初のサーマルを早く、確実に見つけて、充分な高度に上がる必要があるのである。

 スタートに関してはそんなに焦る必要はない。今回のレースではゲートは60分間開いてるのでじっくり考えて出発しても良い。後ろから出発してさらにおいてきぼりになるのは寂しいという方は、サーバ開始後直ぐに入ってフライトを始めて欲しい。

 上級者はR/Wに入った瞬間から、フル回転で頭と五感(残念ながらCondorでは尻バリオがないのでオーディオと僅かな機体の傾きを目で見るしかないが)を使っている。PDA画面は結構くるくる動かして他の機体の旋回位置やスタートラインがどこにあるのかを見ているし、他機の上がり具合は一生懸命見ている。私はしばしばズームイン・アウトも使って雲の様子や他機の様子を見ている。リアルではこんな機能はないが、望遠鏡で遠くを拡大して見ている感じである。レースのスタートはタスクスピードを上げるのにかなり重要なポイントであるので、しっかりと考えて飛んで欲しいと思う。

 なお、一つだけ気をつけて欲しいのだが、スタート直後に出来るだけ高度が稼げるようにとスピード出しすぎてVneを越えてしまったり、思いの外スタートラインが近くなってきて急激なダイブをしてしまうと、Vneを越えてしまってフラッターを起こし空中分解してしまうことがある。実は私もこうした失敗は結構あって、自身がこれまで経験した空中接触よりもこれでスタート前にあえなく撃沈というほうがずっと多い。今回のレースもそうであるが、普通のオンラインレースでは空中接触による墜落にはミラクルQキーで回復させてもらえるが、自爆しての墜落は復活させてもらえない。なのでスタートライン直前に高度処理する際には必ずダイブブレーキに手を添えておいて欲しい。Club機はそうとう突っ込んでも速度が上がらないが、高性能機はあっという間にVne越で墜落してしまう。この事態は自業自得とはいえ、自分がそうなってしまうと何とも言えず悲しく落ち込んでしまう。今大会ではそんな犠牲者が一人も出ないことを願う。(NT3)

Japan-East:関東/甲信越のシーナリー公開

  関東/甲信越地方のCondorシーナリー「Japan-East」を公開します。  本当はCondor Clubで公開したかったのですがTextureのばらつきが多いので却下されてしまいました。エリア的にはSeguiさん作成のCentral Japan2と完全にかぶっていますが...