リアルではこれは待機でしょうといった強い横風でもリッジタスクは平気でタスク組まれているし、グライダー以外の分野からCondorに来た方、たとえばハングから来た方や、戦闘機SIMから来た方なんかはかなりしんどいと思う。欧米のレースに出ても結構曳航中にExitするのを見かける。
でも、基本はグライダーなのでちゃんと教官がいつも言っている事を頭に描いて飛んでいればちゃんとこなせる。私はCondorを5、6年遊んだ後、やっぱりリアルで飛びたくなって滝川に行ったのだが、一発目の飛行機曳航、出発前はすごくびびったのだが、飛びはじめてみたら何もしなくてもすぅっと飛んでくれる。なんてらくちんなんだとびっくりした。Condorで鍛えたおかげだと思った。これが万人に通用するかどうかは分からないが自己流で行くということではなく常にグライダーの基本操作を反復しながらチャレンジしていくとよいと思う。
さて、以降は曳航の段階ごとに注意点をまとめてみた。ただ、いつも言うことだが、あくまでこれはCondorの中での事。リアルで飛ぶ人は教官の言うことを良く聞いて安全なフライトを行って欲しい。
(出発)
自分の順番が来たら、というか来る前に飛行前点検は済ませておくこと。Condorはパイロットが「準備良し」と言う前にかってに曳航を始めてしまう。忘れがちなのがトリムの設定。出発前にトリムをちょっと動かしておかないと中立のまま出発してしまう。トリムをアナログレバーに設定しているひとは要注意。R/Wに入ったときのジョイスティックの位置ではなく、中立位置で始まってしまうので、出発前に一度ジョイスティックのトリムレバーを少し動かして必要なポジションに動かしておかないと、浮上後に始めてトリムを動かしたときにエレベータートリムが大きく動いてしまうことがあって結構危ない。出発前のトリム設定はリアルであっても要確認事項である。
(出発から離陸まで)
横風が有る場合は、これはもう基本中の基本、いつも教官に言われているように風上側の翼端を少し落として滑走、いつでも風下側のラダーをけっ飛ばせるように心の準備をしておくこと。翼端を落とすのは風に煽られるのを防ぐこと、次にスピードが出てくると横風が強い場合は急に風見鶏降下で風上側に機首を振られてしまうのでラダーでの調整が必要になる。先にも書いたように、Condorのレースでは真横から5m/s以上の横風が吹きつけるといったとんでもない横風が吹いていることが結構ある。
また、先週のDay1のタスクで皆さん気がついただろうか。Condorでは意外と背風での曳航が行われることがある。多分、地上の風速が穏やかなときにはR/Wで推奨された初期設定の方向に出るのだと思う。タスク設定上では風速が結構あったとしても地形によってR/W地表付近の風速がほとんどないこともあるので注意が必要。背風での離陸は結構辛いときがある。高速機フルバラストの時にはR/Wの向こうにある林がどんどん近づいてきて、結構びびりながら上昇をすることがあったりする。こうしたときに速度が上がらないのにスティックをぐっと引くのは厳禁。充分な離陸速度まで我慢するしかない。丁寧な滑走を続けて早く離陸速度に達すること。
なお、リアルとCondorで結構違うところはこの地上滑走。リアルではグライダーの姿勢修正に結構スティックをぱたぱたと目一杯動かすことがあるが、Condorではなぜかそんなに慌ただしく動かさなくても滑走してくれる。ジョイスティックと操縦桿では長さが違うからかもしれない。そのあたりはしょせんリアルじゃないからまぁいいかと言う感じ。ただ、リアルの航空部学生さん達には勘違いをしてもらわないで欲しい。
(離陸直後)
リアルでは離陸直後に曳航機がすぅっと上がっていく時にグライダーが遅れておぉって事があるのだが、Condorでは比較的穏やかに上がっていくので慎重についていけば良い。ただ、私の経験ではCondorのStdCirrusはふわっと浮き上がって結構怖いと思う時がある。Kanto Gliding Cup 2021では、Condorに標準でついているStdCirrusのかたが多いが注意して欲しい。気になっている人は試しに他の機体を購入して比べていただければと思う。好みの機体をしっかり乗りこなすというのも良いが、いろいろと違った機体で飛んでみるのも結構楽しい。こちらの記事が参考になれば幸いである。
なお、こうしたふわっとした浮き上がりを防ぐためにダイブブレーキを使うことがある。私は言われたことがないが、出発時にダイブに手を添えるように言われることもあるらしい。ただ、その際には離脱後に必ずダイブ全閉確認もして欲しい。一度、離脱後にバリオは振れているのにどうしても上昇出来なくて自分の下手さ加減に絶望しはじめたとき、ふとダイブブレーキが開いているのを見つけて、えらいがっかりしたことがある。
(曳航中)
Condorでは曳航中の旋回が結構難しい。日本では通常10°くらい?(違ってたら誰か指摘下さい)なのだが、Condorでは30°くらいで回っていく。このきつい旋回についていくのが結構大変。私は曳航機がキャノピーから見えるくらいの高さでついていくのだが、もう10年以上も遊んでいるのに結構暴れてなかなか上手くいかない。(おかげでリアルで飛んだときに教官からちょこまか動くなと怒られてしまった。)また、何回か曳航機がサーマル旋回してくれて360°以上回ったことがあった。本当に積雲の下で回ってくれたのだが、これにはびっくりしながらで、ついていくのがやっとだった。
それからリアルで飛んでる人は教官からボックスの練習をしろと言われたことがあると思う。Condorでも試して欲しい。練習になる。ちゃんと後流もある。
(離脱)
離脱高度になると急に曳航機が速度を落として翼を振ってくれる。Forumを読んでると何回かソフトの開発陣にクレームが出されたのを見たが、Condorの場合は曳航機はまっすぐにR/Wに向う様に旋回していく。つまりその時々で旋回方向を決めるのである。普通はどちらかに決めてお互いの了解の上で曳航を行うのだが。。。まぁ、仕方がないので離脱後、速度を巡航速度まで落としつつ、曳航機がどっちに回るか確認してから反対に旋回する。といっても積雲が曳航機の旋回側に有るときは、一呼吸置いてから曳航機の後を追ってそちら側に旋回することがある。これはリアルでは絶対やってはいけないことなので、そこは皆さんわきまえてやって欲しい。リアルの場合はそうはならないように曳航機パイロットはちゃんと考えてくれると思う。
さて、離脱時にはいつもこんな事を考えなくてはいけないので、忘れがちなのが足上げ。Condorのマルチサーバで飛んでると、よく「○○, gear!」「Thanks!」というチャットを見かける。そういえば先週のDay1の時もあったような。。。現役諸君はちゃんといつものようにピストに離脱高度とギアあげ確認の報告を声を出してしよう。トリムの設定もお忘れなく。今回のタスクではF2キーで外からギアの出し入れの確認が出来る。タスクによってはF2を使わせてくれないときがあるので、自分の飛んでいる機体で足の上げ下げのレバーのマークは事前に確かめておこう。意外とどっちがどっちか判らなくなって、ゴール後に足上げのまま着陸してしまうことがある。
以上が、基本的な飛行機曳航の注意点。地上滑走時と曳航中の挙動が少しリアルとCondorで違うのが気になるが、Condorの飛行機曳航を丁寧に追従することが出来れば、リアルの飛行機曳航の場合はものすごく余裕があると思うのでぜひチャレンジして欲しい。
なお、もう一つ注意して欲しい事があってそれは曳航索の長さである。私は何も知らないまま欧米のマルチサーバに入っていって楽しんでいたが、良く調べてみると欧米では曳航索は50mが標準。でも日本は60m。何が違うか?長いほうがグライダー側の挙動が穏やかになるのである。逆に短いとグライダーが暴れる。皆さんが欧米のサーバに入って挑戦するときは気をつけて欲しい。私のタスクでは全て60mにしてあるのだが、世界に打って出るときは要注意である。逆に自分でタスクを作るときは忘れずに曳航索の長さを調節して欲しい。Condorのデフォルトは50mになっている。
(NT3)
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